カナダの
ファンダメンタルズは、昨年の半ばころまでは非常に好調
でした。実際に経常収支、貿易収支はともに黒字で、双子の黒字
を達成し対米ドルでも圧倒的優位にありました。
また、カナダ経済の過去7年間は連続して債務残高が減少しており、
財政面では非常に健全な状態に推移しておりました。
今後については、運命共同体といえるほど密接な関係にある米国
がサブプライム問題によって景気後退局面入りが、ほぼ確実な状
態にあるので、楽観することはできません。
特にNAFTA条約を結ぶ米国の消費が今後より一層冷え込めば、
カナダドルに対しても大きな影響をおよぼしそうです。
しかし、本来カナダは鉱物資源にも富んでおり、また、鉱物資源を
輸出するのではなく、加工して、製品として輸出できる製造業が、
カナダの
基幹産業として経済を牽引しています。
実際に、こうしたことも、カナダドルの買い材料になっていると思い
ますので、今後も輸出関連がどのように推移するか、しっかりと
見極める必要があると思います。
上述した通り、今のところは財務状況が良好であるカナダですが、
去年の今くらいまでは、米ドルと比較した場合決してカナダドルは
高金利といえる状態ではありませんでした。
しかし、サブプライム問題により、米国市場ではFOMCで毎回追加
利下げが行なわれた事で逆転し、カナダ中央銀行も米国に追随す
る形で追加利下げを余儀なくされました。
米国がこういう状況にありますので、今後の利上げの可能性に関
してはゼロとは言わないまでも、相当低いと思います。
そして、カナダドル・円でみた場合、金利格差というアドバンテージ
は薄れてくる可能性がございます。
こうしたことから、今後も健全な財務状況と資源通貨という強みが、
カナダドルの買い需要をどこまで支えるか注目です。
また、カナダドルは、米ドル相場の影響をもろに受けますので、
米ドルの動きにもこれまで以上に注意が必要です。
相場でのドル・円の下落=円高、ユーロドルの上昇=ユーロ高
は、カナダドル円の下落する要素にもなります。
カナダドル・円に限らず、クロス円相場は基本的にユーロ・ドルの
影響を強く受けますので、クロス円相場を見るには、ユーロドルの
動きを把握しておくことが重要です。
スプレッド変更!レバレッジ変更!手数料0円の【ひまわり証券】
※外貨投資は自己判断・自己責任でお願いします。
外貨投資に関する記事の誤字脱字、内容の間違いを
含め、一切の責任を負いませんので予めご了承下さい。
カナダドルで始める外貨投資入門トップへ
PR