基本的に
外国為替市場ではディーラーが提示するプライスは、ディラーのポジション
次第では市場実勢相場とずれることが少なからずあります。
こうした背景には直取引や大口顧客取引でポジションを持たされたため、できるだけ
早く反対取引をしてポジションを解消したいという動きが活発化するからです。
商社をはじめ、自動車、電気製品メーカー、石油会社及び生命保険会社などの大口
顧客から
先物予約のために相場提示を求められた場合、デイーラーはあえてレンジ
をずらしてプライスを提示することが少なからずあります。
取引先の為替取引担当者は同時に取引している複数の銀行に電話してベストプライス
で約定しますから、
為替取引を自行に持ちこんでもらうため実勢相場よりもさらに良い
相場を提示するからです。なので自分のポジションが減額となることが多々あります。
例えば、ディーラーが20本のドル買い持ちをしていると仮定します。
市場実勢相場は89.05ー10です。
他の銀行から10本金額でプライス提示を求められた場合は、05ー10という市場実勢
相場から2銭相場をずらして、03ー08とプライス提示することがあります。
もし、提示を求められたディーラーが買いたいと思っていれば、実勢相場より有利な
相場ですから「マイン」といって買うことになります。ディーラーも市場実勢より3銭高
い08銭で売れ、尚かつポジションをかるくできることでよしとします。
このようにディーラーが持っているポジションによって
相場が違う場合がございます。
同時に複数の取引が成立しても全ての取引相場が同一である必然性はありません。
それが相対取引である外国為替取引の特色です。そして、我々が普段行なっている
FXは(外国為替証拠金取引)は取引業者と個人投資家の相対取引です。取引業者
の提示する相場は
インターバンク市場と同じとは限りません。
外国為替市場で提示されているプライスで取引していると思われるかもしれませんが
実際にはかなりずれています。もし、
FX取引をこれから始めるのであれば、できるだ
け市場実勢相場に近い相場を提示する業者を選ぶ必要がございます。
さらに、市場で提示する買い相場と売り相場の開きがほとんどの業者で5銭ですから、
その幅についても、業者で5銭ですから、その幅についても必ず調べてください。
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