米国が来年の6月まで60兆円規模の量的緩和を実施することで、今後もドル安傾向が続く
ことになるわけですが、カナダも大きな影響を受けることになります。
米国のお隣の国ということで米国の輸出が活発化すればカナダは最大限引き受けることに
なります。そこで1980年代初頭のようにならないか危惧されます。
当時も米国経済は深刻なレベルにまで悪化しました。双子の赤字というキャッチフレーズは
このころ生まれたものです。それくらい当事の米国経済は疲弊していました。
このため長期的なドル安が続いたため輸出が大きく落ち込んだうえにカナダの財政が悪化
し、長期間にわたって負のスパイラルから脱することができませんでした。
「カナダドルが安い状態にあるのだから輸出が伸びるから大丈夫だろう」と思われるかも知れ
ませんが、米国は世界経済のおよそ3割を占めている巨大市場です。
その米国が物を買うのをやめて売るほうに回ってしまったらどうなりますでしょうか?。
これまで自国の物を売ることで潤っていた国はたまりません。次第に経済が疲弊すること
になるでしょう。(中国、韓国、日本、ドイツは大きな影響を受けます)
そうするとカナダドル安が進んだとしても需要が大きく低下しますので、カナダも苦しい状況
に追い込まれることになる可能性が高まります。
来年はこの点が目に見えて顕在化する可能性が高いので注意する必要があります。
一日も早く
外国為替市場に平和が訪れることを願うばかりです。
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